味覚改変作用機構の解明:ミラクルフルーツの甘味提供機構をモデルとして
2017.02.14
熱帯性植物であるミラクルフルーツの実は、酸味を甘味に変換することができる。この現象は、実の成分タンパク質であるミラクリンの作用とされている。甘味物質は現代社会にあっては産業界の基盤的商品であり、ヒトの健康では、肥満とつながる。低カロリーで安全な甘味物質が求められており、ミラクリンはタンパク質由来の低カロリー甘味物質として注目されている。しかし、どのように酸が甘味として感知されるのか、その際のミラクリンタンパク質の作用機構の詳細はまだ理解されていない。本研究において、酸味物質とミラクリンの相互作用、さらにミラクリンの酸による構造変化などの基本的な問題解明を目指す。